今日はゆりかさんの所属する「アインクライネスOPオーケストラ」の定期演奏会にいってみた。今回はオペラ『カルメン』のダイジェスト?みたいなのがあって、クラシックがめっちゃ好き!って人間ではないとか、「あんまオペラって好きじゃないなあ」という俺のような人間にはいい感じだった。

 実際のところは演奏の質なんかは俺はマジわからないので「気持ちいいでふ。」で終わり。いや、だってホルンの人が複数いて「これがゆりかさんの音だ!」とかわかんないし。だいたいアレだけいっぱいいろいろな楽器の音が重なり合ってたらホルンの音とか聞き分けらんないし。全体としていい感じだった!以外に俺には言いようがない。

 で、帰宅しつつぼんやりとコンサートのあり方みたいなものについて考えた。多分最近読んだ『僕のプレミア・ライフ』と、『のだめカンタービレ』の影響なんだろうけど、「地域の人が応援するチーム(オケ)」的なものってのもいいねと。地域のチームを気違いみたいに応援するというのは『僕の〜』で表現される現プレミアリーグのアーセナルのサポーターの情熱的な部分だ。もうこれは「俺はもうここしかないんだ、だからこれが良いんだ」というまるで松本零士の戦場ロマンシリーズの台詞のような没入っぷりで、実際はちょっと極端な話。たとえば今日聞いたオケの事がそこまでは俺も好きじゃない。ゆりかさんから連絡が来るから「んじゃ行くわ」ていうだけでね。多分来てた人も多くがそうなのだと思う。でもなんか「友人・恋人・知人・子供がやってる」というだけで無条件に来てくれる客がいるってのは大事だと思うんだ。

 例えばイギリスのフットボールリーグは、頂点のプレミアリーグやその下のプレミアシップだけじゃなく4部とか5部とか、全部で24部もある。そんで下部リーグの選手の中には「俺はアーセナルに入るんだ!」てやつもいるだろうけど、「仕事の合間にフットボールを楽しむぜ」てやつもいる。それはそれで全然ありだよねと。んで、その地元のチームを愛するじいさんやらおっさんやらにいちゃんやらねーちゃんがいると。そういう雰囲気のオケなのだとしたら、もしくはそういうふうになっていったら良いなあと思った。もちろん演奏の質の向上は目指すべきだけど、それで飯食う訳じゃなくて、演奏者も聴衆も楽しめればそれでおk、て感じ?があっていいっすねーと。

 もひとつの例であげた『のだめ〜』は、千秋が最初に指揮するオーケストラ「ルー・マルレ・オーケストラ」なんだけど、アレも基本上記と一緒じゃないかなと。本当はね、上のフットボールの例もそうなんだけど、毎回同じ場所でやっていけば、時間が経つにつれ「俺らのホームはここ」とか「このホールは毎年2回くらい慶応卒業生のオケがコンサートやってる」ってなって、地元の無関係の人も行くようになると思うんだけどね。それが日吉の講堂でももちろん良い。でもあのオケはそういう方針じゃないとか、そうしたいとか同じホールを押さえ続けるのも実際のところ難しそうとか考えられる。

 等と演奏を聴いたりしつつももにょもにょと考えた午後だった。あ、会場のなんとかこうとうは駅からまあまあ近いですね。

アインクライネスOPオーケストラ(Ein Kleines OP Orchester)