『秒速5センチメートル』の新海誠監督の新作『言の葉の庭』を新宿のバルト9で観た。今回は野村不動産のプラウドボックス感謝祭用に作ったショートフィルム『だれかのまなざし』が最初に流れてから本編だった。これはもう円盤購入決定!てくらいに気に入ってしまった。以下ネタバレしまくりんぐ。
◎だれかのまなざし
忙しく家にいない母。仕事に疲れている父と、寄り添う老いた猫。実家を離れ一人暮らしをしている娘。そこでのちょっとした話なんだけど、最後に飼い猫ちゃんが老衰で死んじゃうとか、俺の実家で数年前に死んだ なな を思い出さざるを得ず、ぐっときてしまった。おっさん一人でいきなりグッときてて、傍目には大変気持ち悪いことになってしまった。親には先日会ってきたばかりなので特別な感慨というかそういうものはないけど、家族大事なぁ... と思う感じ。
◎言の葉の庭
1.全般
いろいろあって疲れちゃったお姉さんと、靴職人になりたい高校生の男の子のお話。パンフにもあるけど、『秒速』の先が描かれてるという印象。映像は大変綺麗で素晴らしいんだけど、そういう話ではなく、一つの物語について、最後じゃないけど最後まで描かれている。『秒速』以上に美しい絵と、静かに流れていくストーリーから最初は確かに『秒速』的な印象を受けたけど、後半主人公のタカオとユキノが激しく感情を表に出して相手にぶつける展開が良かった。別に「そして二人は結ばれました。おしまい」ではないし、そういうハッピーエンドではないんだけど、見終わったあとの後味は大変よろしかった。
そうそう、今日は雨だし、見たのは新宿御苑そばのバルト9ということで、ただの偶然なんだけど、偶然じゃないような、そんな気持ちになった。
2.映像
新海誠監督というと映像の美しさが私の中では一番なのだけれども、今回もすごい。「水」と「雨」の表現がもう何これ!?ってくらいすごいのだ。ただ写実的なのではなくって、アニメーションの表現として今作のポイントである雨の表現にきっとすごくこだわったんだろうな。水もね、川のシーンとか水たまりのシーンがすんごい綺麗でもうたまらん。
だいたい今回は舞台が新宿御苑で身近過ぎる!!見知った光景が新海アニメの絵になってるだけでちょっと感動してしまうね。最後には無愛想な字で「新宿御苑では飲酒禁止です」みたいな表示が出たのにはクスッときたけど、やぁ、いいね。今日は雨だったしマジで今日見たのは運命だな。
風景以外では、ユキノがタカオに足を出すシーンの色気は素敵。パンフで解説の人が「新海監督は足フェチに違いない」とかかいてたけど、わかる。エロいまでいかないんだけど、エロいとも違うし、爽やかでもないと思うんだけど、色気のあるシーンだったんじゃないかな。
3.その他
大人になりたい子供と、頑張って大人やってたら疲れてしまってわけがわからんくなった大人。って書くとなんかつまらん感じになるけど印象としてね。 最後の彼の心情を吐露するセリフなんか、聞いてて「いやお前まだはじまってねーじゃん」とか思っちゃうんだけど、自分が高校生の頃とか思いかえせばあんな感じになるのもわかるかも。ユキノは最近会社やめた俺には無駄に刺さる感があるというか、毎朝リアルに「あー死にたいわー」とか妻にこぼして出社していた自分がね、こう、思い返されてなんとも言えない気持ちになる。あとはなんだろう、上でチコっと書いたし、映画パンフにもあるんだけど秒速5センチメートルの「僕らすれ違っちゃった。終わり。」的な話じゃなくて多分この二人が今後それぞれ別の道に行くんだろうけど、「ここから」進んで行くっていう始まりの物語になってるのが本当良かった。まあこういう見方はどうなの?という人もいるんだろうけど自分の解釈ってことで。
4.結論
とにかく、結論としては、この映画を間に受けて新宿御苑では酒を飲んではいけないということだけは気をつけましょう。ダメだからね。そして私はこの映画を見たことで、この作品と秒速両方の円盤を揃えることに決定。いいお話を見られて幸せ。もう一度おりえさんと行ってもいいかもしれないなー。
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忙しく家にいない母。仕事に疲れている父と、寄り添う老いた猫。実家を離れ一人暮らしをしている娘。そこでのちょっとした話なんだけど、最後に飼い猫ちゃんが老衰で死んじゃうとか、俺の実家で数年前に死んだ なな を思い出さざるを得ず、ぐっときてしまった。おっさん一人でいきなりグッときてて、傍目には大変気持ち悪いことになってしまった。親には先日会ってきたばかりなので特別な感慨というかそういうものはないけど、家族大事なぁ... と思う感じ。
◎言の葉の庭
1.全般
いろいろあって疲れちゃったお姉さんと、靴職人になりたい高校生の男の子のお話。パンフにもあるけど、『秒速』の先が描かれてるという印象。映像は大変綺麗で素晴らしいんだけど、そういう話ではなく、一つの物語について、最後じゃないけど最後まで描かれている。『秒速』以上に美しい絵と、静かに流れていくストーリーから最初は確かに『秒速』的な印象を受けたけど、後半主人公のタカオとユキノが激しく感情を表に出して相手にぶつける展開が良かった。別に「そして二人は結ばれました。おしまい」ではないし、そういうハッピーエンドではないんだけど、見終わったあとの後味は大変よろしかった。
そうそう、今日は雨だし、見たのは新宿御苑そばのバルト9ということで、ただの偶然なんだけど、偶然じゃないような、そんな気持ちになった。
2.映像
新海誠監督というと映像の美しさが私の中では一番なのだけれども、今回もすごい。「水」と「雨」の表現がもう何これ!?ってくらいすごいのだ。ただ写実的なのではなくって、アニメーションの表現として今作のポイントである雨の表現にきっとすごくこだわったんだろうな。水もね、川のシーンとか水たまりのシーンがすんごい綺麗でもうたまらん。
だいたい今回は舞台が新宿御苑で身近過ぎる!!見知った光景が新海アニメの絵になってるだけでちょっと感動してしまうね。最後には無愛想な字で「新宿御苑では飲酒禁止です」みたいな表示が出たのにはクスッときたけど、やぁ、いいね。今日は雨だったしマジで今日見たのは運命だな。
風景以外では、ユキノがタカオに足を出すシーンの色気は素敵。パンフで解説の人が「新海監督は足フェチに違いない」とかかいてたけど、わかる。エロいまでいかないんだけど、エロいとも違うし、爽やかでもないと思うんだけど、色気のあるシーンだったんじゃないかな。
3.その他
大人になりたい子供と、頑張って大人やってたら疲れてしまってわけがわからんくなった大人。って書くとなんかつまらん感じになるけど印象としてね。 最後の彼の心情を吐露するセリフなんか、聞いてて「いやお前まだはじまってねーじゃん」とか思っちゃうんだけど、自分が高校生の頃とか思いかえせばあんな感じになるのもわかるかも。ユキノは最近会社やめた俺には無駄に刺さる感があるというか、毎朝リアルに「あー死にたいわー」とか妻にこぼして出社していた自分がね、こう、思い返されてなんとも言えない気持ちになる。あとはなんだろう、上でチコっと書いたし、映画パンフにもあるんだけど秒速5センチメートルの「僕らすれ違っちゃった。終わり。」的な話じゃなくて多分この二人が今後それぞれ別の道に行くんだろうけど、「ここから」進んで行くっていう始まりの物語になってるのが本当良かった。まあこういう見方はどうなの?という人もいるんだろうけど自分の解釈ってことで。
4.結論
とにかく、結論としては、この映画を間に受けて新宿御苑では酒を飲んではいけないということだけは気をつけましょう。ダメだからね。そして私はこの映画を見たことで、この作品と秒速両方の円盤を揃えることに決定。いいお話を見られて幸せ。もう一度おりえさんと行ってもいいかもしれないなー。
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