防衛大臣の資質問題が昨日からTLで流れてけど、マネジメントする人間が業務そのものに精通している必要は無いと思うのだが、日本は「現場知ってる叩き上げ最高」とかいう人の方が多いのだろうか。特に大臣のような立場の人はいかにブレーンを整えるかで決まるんじゃないのかね。自分の無知を自覚してきちんと専門家を集めてチームが作れるか。また、そこで出てきた選択肢なり結論について自分の責任として判断できるか。そこが上の人のポイントなんじゃなかろうか。

 私がこの騒動で問題だと思うのは、一川保夫防衛大臣が「安全保障は素人だが、これが本当のシビリアンコントロール(文民統制)だ」と言ってしまうことだ。これは防衛大臣云々じゃなくて政治家として誤解を招きやすいことを簡単に言い切っちゃうセンスの問題だと思う。防衛省のスタッフが気に入らないなら自分で専門家チームを作って評価させて判断すれば良いんだからそのくらい言えと。

というわけで下はWikipediaさんの文民統制(Wikipedia)欄の概要部分。
文民統制・シビリアンコントロール(Civilian Control Over the Military)とは民主主義国における軍事に対する政治優先または軍事力に対する民主主義的統制をいう。すなわち、主権者である国民が、選挙により選出された国民の代表を通じ、軍事に対して、最終的判断・決定権を持つ、という国家安全保障政策における民主主義の基本原則である[1]。 軍については、一般的に最高指揮官は首相・大統領とされるが、これは、あくまでも、軍に対する関係であって、シビリアン・コントロールの主体は、立法府(国会・議会)そして究極的には、国民である[2]。このため、欧米では、その本質をより的確に表現するPolitical Control(政治的統制)、あるいは、民主的統制・デモクラティックコントロール(Democratic Control Over the Military)という表現が使われることが、より一般化しつつある。


そうそう @obiekt_jp氏によればアメリカもそんなもんらしい。パネッタ国防長官も前職こそCIAだが、それまで諜報、外交、安全保障の経験は無かったらしい。それでもゲーツ前長官を引きついで国防長官やってるわけだしね。

時事ドットコム:一川防衛相、「素人だから文民統制」=自民幹部「即刻辞任を」