先日、日本エネルギー経済研究所が原発を今全部停止すると失業率あがるぜ、というデータを出してきた事に対して「幼稚な恫喝」というツイートを見かけた。私はそれに「いやでもそれも一つの現実でしょ」と書いたら「現実ではないです。よく調べましょう。」という返信をもらった。で、それについてよく調べてないが考えている事をつらつらとここに書いておくことにする。
 まず原発やめると少なくとも発電やメンテナンスをする産業の従事者が仕事が無くなる(徐々に、だろうけど)んじゃないか。20万人という数字の妥当性は不明だけど、普通に考えてある産業が衰退すればその産業に従事していた失業者は出るでしょ。例えば原発のある街ーというか原発しか産業のない街ーは失業者増えるんじゃないかと思う。もちろん実際は停止してもずっとメンテや検査などしなければならないので全員失業する訳じゃない。でも営業運転よりも必要な人員が減るなら、その分は仕事無くなっちゃうよね、と。

ところで、私は原発徐々に減らそうぜ派。でなんで徐々になのかと言えば、原発が良い悪いじゃなくて、その産業で食って行かざるをえない人達のことを考えないと、と思うから。だから今回の日本エネルギー経済研究所の試算を単に「幼稚な恫喝」とかで切って捨てないで、むしろ反対派ならもっとちゃんと数字で反論して「それでもこうすれば大丈夫」て表明して欲しい。原発で事故が起きたら人が死ぬ可能性が高まり、後始末が超大変っていうのは判る。チェルノブイリ、東海村など身近に学べる事例があるので、Wikipediaででも目を通せばどんなことになるのか一般人でもイメージできるはず。そしてそういった影響の対策を考えたら原発のコストなんて火力発電なんかより大分高いことになっちゃうことも想像できる。

そこまでは判るわけだ。

しかし、原発に反対する方々には是非その先のことも示して欲しい。だって「このまま稼働したら将来の危険が」「国民の健康が」というのも判るんだけど、だからといって今まさにこの産業で働いて日々の糧を得ている人達にに「明日から君ら無職」とは言えないでしょう?

たとえば原発を安易に廃止したらそこで数十年食ってきた労働者、その家族、地域はじゃぁどうなるのか。自業自得だなんて言えない。さらに「東電社員ざまぁwww」とかも言ってらんないでしょ。関連会社とか下請け/孫請けで安い給料で頑張って家族のために働いている人だっているはずだ。そんな人達へのセーフティネットに関する十分な議論も無しで「危ないから」だけで原発止めたらどうなるんですかって。「自治体どうにかしろ、いままで補助金でさんざん潤ってきただろ」って?そういう問題じゃなくてさ。

現に原発が地域の最大の産業で、そこにロックインしちゃってる(せざるを得ない)普通の人達がそこにいる。僕等と同じ普通の人が。もうそれは明白に。その人達は今後原発政策が脱原発に行けば必ず影響を被るはずだ。被らないはずが無い。だから冷静に周辺も含めて考えて欲しい。もちろん熟慮した上で「んでも仕方ないよ、危険なものを止めるの最優先だもの。とりあえずこれで職を失った人には失業手当の支給期間を増やしてあげよう」「職業訓練しよう」というのもありだと思う。でもなーんも考えもせずに「危ないから廃止!」はありえないようなぁと。しかし実際のところ、タイムラインでたまにリツイートされてくるような意見には、実にこういった今現実に原発に依存している一般労働者の今後についての意見のまるで無いものが多い。

という訳で反原発の皆さんはぜひ、原理主義者みたいに凝り固まらず、現実を見て実現できそうなプランを出して欲しい。いやほんとに。タイムライン眺めてるとたまにびっくりするもん。原発は高級官僚と東電のエライ人が「作るぜ!」と決めたら東芝とか日立とかがわーっと作って、後は自動で動いていると思ってるんじゃないかって。ちょっとはその現場で高くもない給料で働いているはずの人たちの事に思いを巡らそうぜ。

以上。