mixiにも書いたが先週ずっと読んでいた本。基礎知識としてはこれを読む前にP.W.シンガーの「戦争請負会社」を読んでおく事を激しくお勧めするが、この本はイラク戦争でほとんど報道されない、しかしイラクおよびアフガニスタンでの米軍の戦争に大きな影響力を持つ産業について取材した本だ。内容は現代の戦争、少なくとも現代のアメリカの戦争、に欠かせない存在となってしまったPMC(民間軍事会社)についてで、とあるPMCとそのオペレーター(PMCに所属する警備員)の生活と日常とその死が刻まれている。私は最後の方で泣きそうになった。漫画でもお涙頂戴的な本でもなく目が潤むなんて本は今までほとんどなかったように思う。それくらいな内容だ。
 もちろん題材的に全く読後感はよくないし前述の通り人によってはかなりショックを受けると思う。が、それでも今の世界を知りたいなら、絶対読んでおくべき。びっくりするような本だ。
ちなみに本書は2008 年ピューリッツァー受賞作だそうだが、そりゃーもらえるよな、という内容。

戦場の掟



戦争請負会社